プロジェクトについて

ロボコンプロジェクトについて


奈良高専ロボコンプロジェクトは、NHK主催で毎年開催されている全国高等専門学校ロボットコンテスト(通称、高専ロボコン。詳しくはNHK公式サイトをご参照ください。)に出場するための組織です。毎年、4月の後半頃にメンバの招集が行われ、秋に行われる地区大会・全国大会に向けてロボットの製作を行っています。

 

ロボコンプロジェクトの歴史


ロボコンプロジェクトは2007年に結成されました。 当時の奈良高専は2003年に全国に出場したのを最後に地区大会での敗退が連続し、いわゆる弱小校と呼ばれていたチームでした。 そのような状況を打破し、全国優勝を目指せるチームを作り上げるために、ロボコンプロジェクトが設立されました。

しかしながら、当時から近畿地区は和歌山高専や府立高専(現、府大高専)などをはじめとする強豪校が活躍しており、非常に高いレベルで競い合う地区でした。 そのため、勝つためのノウハウがほとんどなく、手探りの状態からのスタートだった本プロジェクトチームは、プロジェクト結成初年に両チームとも地区一回戦敗退という、非常に苦しい結果に終わりました。

そのような中、プロジェクト結成2年目である2008年に大きな転換点を迎えました。 Aチーム”ある味覚パイプ”が10年ぶりに地区優勝を決め、5年ぶりに全国出場を獲得。 さらに、単なる勝利に終わらず、地区大会で他高専を圧倒した上での勝利を成し遂げました。

5年ぶりの全国進出を勝ち取ったものの、全国出場経験が無かったプロジェクトとしては、どのように全国大会に臨めばいいのかも全くの手探りの状態であり、それも相まって全国大会では予選トーナメント敗退という結果に終わりました。 なお、ロボコンプロジェクトのロゴには、このプロジェクトとして初めて全国に出場したロボットである”ある味覚パイプ”のイラストが入っています。 これは、このロボットこそがロボコンプロジェクトの始まりであり、その時の初心を忘れないという思いが込められています。

 

全国常連・強豪校へ


10年ぶりに地区大会で優勝するという快挙を成し遂げた翌年の2009年は、地区敗退という結果を迎えました。 ここでの敗北がひとつのきっかけとなり、翌年の高専ロボコン2010では奈良として5年ぶりに5年生がロボコンに参加することとなりました (これまでは4年で引退することが普通でしたが、この時から5年生でもロボコンをやる風潮が根付きました)。

高専ロボコン2010では、地区優勝は逃したものの地区大会最速クラスのロボットを製作し、全国推薦を勝ち取りました。 さらに、全国大会ではプロジェクト初となるベスト8に進出し、アイデア賞を受賞しました。 この大会では、本プロジェクトチームは全国最速タイムを2度記録し、優勝候補と呼ばれるチームになることができました。

翌年の高専ロボコン2011では、プロジェクトとして初となる地区大会同校決勝を実現し、2年連続の全国進出を勝ち取りました。 全国大会では2年連続でベスト8に進出し、着実と全国常連・強豪校に近づいていきました。

2012年は、地区大会で2年生8人から成るチームが準優勝を決め、3年連続の全国出場となりました。 名実ともに全国常連・強豪校と呼ばれるようになったものの,結果はまたもやベスト8止まりとなり、なかなかベスト8を超えることができませんでした。

 

全国決勝進出と地区敗退


2010年から2012年まで3年連続で全国大会に出場し、そのいずれもベスト8という好成績を記録していましたが、一方でそれ以上の戦績は出せずにいました。 最高成績がベスト8止まりのプロジェクトからの脱却を目指し、2013年に製作したロボットが”じゃんぺん”です。 地区大会を優勝で突破した後さらに改良を加え、全国大会1回戦で他高専を圧倒的に上回るゴールタイムを記録し、全国優勝最有力候補と言われました。 圧倒的な戦闘力で勝ち進んだ”じゃんぺん”は、ついにベスト8の壁を破り、ロボコンプロジェクト発足後初となる決勝戦の舞台へたどり着きました。

決勝戦では序盤から主導権を握りリードを保っていましたが、試合終了まで1分を切ったころにセンサトラブルが発生し、その時点まで伸ばしていた記録が途絶えてしまいました。 対戦相手が安定した動作でゆっくりながらも着実に記録を伸ばした結果、競技終了まで残り数秒というタイミングで逆転されました。 最後の最後で詰めの甘さが出てしまい、全国準優勝という結果に終わりました。 結果は誇らしくはありますが、誰もが悲願の優勝を信じていただけに、非常に悔いの残るものでした。

この翌年の大会は、地区大会で準優勝したものの全国大会へは進出できず、2009年以来の地区敗退となりました。

 

近畿地区初の全国優勝へ


近畿地区の高専はこの数年来、全国優勝校と競り合うレベルのロボットを製作するも、2014年の大会が終わっても近畿地区から優勝校が生まれないままでした。 翌年2015年、高専ロボコン28年目のシーズン、前々年の全国準優勝の悔しさ、前年の地区敗退の屈辱を味わい、「今度こそ全国優勝」を念頭に製作したロボットが”大和”です。 他高専とは一線を画すコンセプトで製作されたこのロボットは、Vゴールや大量得点など、勝ち方を相手によって使い分けられることを一番の特長としています。

地区大会ではメンバ間の連携ミスなどによって決勝で敗北を喫しましたが、審査員推薦出場権を獲得し、全国大会へ出場しました。 全国大会では、地区大会で敗北した経験から、Vゴールへのこだわりを捨て去り、状況に応じて戦法を変えるよう意識しました。 その結果、全国大会でのVゴールは1回のみながらも幅広い戦略を活用し、地区優勝校を抑えてプロジェクト発足後2回目となる決勝戦へ進出しました。 対戦相手は決勝まですべての試合をVゴールで決めてきた安定性の高いロボットでしたが、”大和”はそれを上回るタイムでのVゴールを決め、近畿地区から初となる全国優勝を成し遂げました。 この全国優勝は、2007年にプロジェクトが発足して以来9年間の我々の悲願であり、近畿地区すべての高専の悲願でもあったと思います。 また”大和”は、Vゴールと大量得点の両立を実現した唯一のロボットであるという観点から、ロボコン大賞を同時受賞しました。 さらには、2015年の全国大会にはもう一方のチーム”射抜け!わぶさめくん”もエキシビション招待の機会をいただき、AB両方のチームが国技館でパフォーマンスを行うことができました。

 

新たな世代への交代と2年連続のロボコン大賞受賞


2015年の全国制覇後、優勝チームの上級生全員が引退しプロジェクトのメンバは新たな世代へと交代しました。 翌年となる29回目のロボコン、2連続での全国優勝を目指して作製したロボットが”Δ(デルタ)”です。 箱を積み上げるという競技において、箱の運搬から積み上げの工程全てを工場の製造ラインとまで形容されたくらいの正確さでかつ圧倒的な積み上げ高さを実現できることが最大の特徴です。

地区大会では地区大会最高記録となる2m40cmの積み上げ記録を打ち立て、地区大会を圧倒した上で優勝、全国大会へ出場しました。 全国大会では、さらに全ての工程での時間短縮の実現と正確さを向上させ、初戦において他の高専を完全に圧倒する3m20cmという驚異的な箱の積み上げを達成しました。 ベスト4まで難なく進出し、2連続となる全国優勝も夢ではないと思われた中、わずなかミスが原因で準決勝で敗退という結果になりました。 しかしながら、他高専が2m40cm程度の記録の中、その遙か上を行く3m20cmの積み上げを実現するアイデアとそのロボットを実現させた技術力の高さを評価され、2年連続となるロボコン大賞を受賞しました。 2年連続での受賞は、2010年および2011年の仙台高専名取キャンパス以来の快挙となりました。